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【体験談】ケアマネジャーの一日

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【体験談】ケアマネジャーの一日

ケアマネーズ
 居宅介護支援事業所で働く、いわゆる「在宅ケアマネ」。どういった仕事をしているかご存知でしょうか。
 ケアマネに対するイメージは、昔は「月に一回ハンコをもらいに行くだけで楽な仕事で高給取り」というものでした。
 しかし最近では「ものすごく大変な仕事」として、ケアマネにだけはなりたくない、といわれることも多いです。
 在宅ケアマネ歴8年の私から、実際のケアマネ仕事内容をお話したいと思います。

月一回の訪問だけが仕事じゃない

 ケアマネは、介護保険を利用している方と契約を結び、その方の生活のプラン(ケアプラン)をたて、月に一回は必ず訪問し(要支援者は三ヶ月に一回。電話は毎月です)、今のサービスで支障はないか、何か新たに困っていることはないかモニタリングし、訪問簿や翌月の予定票にハンコをもらう、というのが最低限の仕事です。

 しかしながらそれだけとはいかないのが実際のところ。
 まったく問題なく生活し、月に一回訪問するだけの利用者さんもいるのですが、何か困ったことがあったり、新しくサービスを希望されたり、状況が変わったときにはたくさんの仕事をこなさなくてはなりません。

 サービス変更の時にはケアプランも変更です。関連事業所や家族を集めて会議を行い、新しいプランを作成し、会議の内容や現状のアセスメント表を書類に残します。
 状況が落ち着くまでは何回も訪問したり電話したり。それでもやっぱりだめならまた新しいプランを立て直します。もちろん書類も作り直しです。

 よくあるのが、利用者がサービス事業所を気に入らない、もしくはその逆の場合、直接相手に意見をいうことなく「ケアマネさん何とかしてください、何とか言ってください」と頼まれること。

 人間同士のことですので、行き違いや気があわないことが起こるのは仕方がないのですが、一方の言い分だけが正しいとも限りません。
 例えば「今来てるヘルパーが〇〇したからもう嫌だ。変えてくれ」と利用者さんにいわれても、それをそのまま鵜呑みにして事業所に伝えるわけにもいかず…。
 オブラートに包んで支障のないように伝え、担当者を変えてもらうなり、事業所ごと変更するなりするわけですが、なかなか気の重い仕事です。

ケアマネ業務以外の仕事

 法的に最低限行わなくてはいけないとされている業務以外に、たくさんの仕事が発生するのが在宅ケアマネ。
 これを、「私の仕事ではないのでやりません」と断ることができればいいのですが、そうはいかないこともたくさんあります。

 他の誰かにこれを頼むくらいなら、自分が動いたほうが早い、と思ってしまい、ひたすら走り回っているケアマネが多くいます。
 そして私もその一人です。最近では、急に容態が悪くなり、単位が足りなくなった一人暮らしの方のおうちを毎日訪問し、身の回りの困っていることのお手伝いをしています。

 介護保険の認定調査の際にも、ケアマネが同席することが多いです。本人だけ、家族だけであれば、困っていることが上手く伝えられず、必要な介護度が出ないことがあるからです。
 必要な介護度より軽く出てしまうと、結局サービス変更や区分変更の手続き等でケアマネが大変になってしまうので、それならばと頑張って同席をし、現状をきちんと伝えるのです。
てんてこ舞いな女性

それでもやりがいはたくさんある

 こう書いていると、やっぱりケアマネの仕事は大変だ、と思われるかもしれませんが、それでもやりがいはたくさんあります。
 とても困っていた利用者さんや家族の方が、ケアプランによって状況がよくなったり、生活が楽しくなったりして喜んでくれる。これはケアマネ冥利に尽きます。
 家族の方によっては、介護の苦しさや愚痴を相談できる人はケアマネしかいない場合もありますので、訪問を心待ちにしてくれていることも多いです。
 もちろん利用者さんも、ケアマネに話をするのを楽しみにしてくれていて、訪問すると喜んでくれるのです。

まとめ

 今はそんなに高給取りでもないし、大変といえば大変な仕事である「在宅ケアマネ」。それでもやっぱりやりがいだとか達成感だとか、信頼してもらえる喜びとか、ケアマネの仕事ならではのよい部分があり、長く続けている人も多いです。
 そして私もこの仕事が好きです。これからも在宅ケアマネとして精進していきたいと思っています。

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