高齢者虐待が起こらない職場にするために介護職ができること
後を絶たない介護施設職員による高齢者虐待のニュースについて、お話をしたいと思います。
厚労省の統計で、通報のあった高齢者施設で起きた虐待の件数が、10年連続で増加しているという報道がありました。
このニュースを、介護現場で働いた事のある私の立場から検証し、解決策を提案したいと思います。
どうしてこうも虐待がおさまらないのか
それは、ズバリ施設経営者や施設の中間管理職の統括力の無さから生まれると思います。施設経営者の理念が現場の末端にまで浸透せず、無秩序な環境が生まれ、あってはならない行為が、悪気なく施設内でのさぼってしまうのではないかと思います。
どんな職場でもそうですが、志の低い職員・反組織的職員は、ある程度の確率でいると思います。
そうした職員に対しての指導が、本人にとって響かない注意の仕方だったり、見て見ぬふりだったりすると、歯止めなく不適切行為が続き、組織の機能として解決する手段を失い、組織関係者ではない家族の通報で虐待が明るみになる事態を招きます。
どうすれば経営者もしくは中間管理職がそういう行為を阻止できるのか
答えは簡単です。
自分が一人で解決するという位の強い正義感を抱き、権力を活かしてきっちり叱りつければ良いのです。
ちなみに、私はそれを身をもって行っていました。
- 権力のある人間が上から目線で頭ごなしに、叩きつけるように叱る。
- 叱られた本人は、徹底的に叱りつけられたことで嫌な思いをし、同じことをするとまたこのような目にあうと体で覚える。
- 懲りない人は、次同じ状況になったら、言い訳したり、言い返したりしようと巻き返しを図る。
- そうすると最後、前回とは比べ物にならない説教を受け、言い訳や口ごたえしない方が逆に良いことを思い知らされる。
こういう関係性を問題児と私の間に築かせていました。
私の立場は特養の相談員兼施設ケアマネージャー。苦情対策委員長にも就任していました。苦情がある度に会議を開き、解決策を考案していました。
ただ、会議で綺麗事を言うのは簡単なことです。会議の運営自体はさほど大変ではないのです。
ポイントは、
問題を犯した現場で、当事者に担当者として、どんな説教をし、二度同じことをさせないか?
その腕がポイントになるのです。
問題児を雇わないことに力を入れるのではなく、問題を起こした本人がその行為を深く反省し、二度同じことを繰り返さない環境作りが必要なんだと思うのです。
魔物退治!?のコツとは
私はこのポジションを8年間勤めました。その間、3つ4つ武勇伝となる魔物退治をしました。
魔物退治のコツは、裏ボスそのものと直接対決し、仕留めること。これが一番的を得ていて、早くてシンプルです。中核にある問題を鎮めるので効果的覿面です。
私の場合、少し特殊な既往があり、学生時代何度もヤンキーと喧嘩したりしていました。変な圧力に屈しない真っ直ぐな人間でした。
ただ、相手も相手なため、ボロボロにぶっ飛ばされたこともありましたが、中学まで武道を習っていたこともあり、7割超えをする勝率で勝っていました。手が出るだけじゃなく、口も達者で、女性相手でも互角に戦える口の悪さを併せ持っていました。
そういった誰もが持っている訳ではない能力があったから、なせた技なのかも知れませんが、とにかく利用者を泣かせたら、泣かせた本人が痛い目に合う職場を強引に作り上げてきました
今はその施設を退職し、居宅ケアマネージャーに戻ったため、その後の施設がどうなっているかわかりません。私が辞めた当時の裏ボスは、今も勤めているので、注意されることなく羽根を伸ばして質の悪い介護をし続けているかもしれません。
常態化する困った職員もいる
他の職員に悪い影響を与えたり、職員の都合に合わせて利用者を従わせようと工夫する職員、自分目線でしか損得を感じられない自分本位で相手が二の次な職員は、それが常態化し、何度も懲りずにそれを繰り返します。
相手を不愉快にさせ、嫌な顔をするとあざ笑い、冷ややかな笑みを浮かべ勝ち誇ったような優越感を感じるような…。
そういう形でしか人の上に立ったような気分を味わえない非実力主義者は、正当な方法で上に立てないので、優越感欲しさに何度も同じ過ちを繰り返します。
そんな相手を優しい言葉で問い正せるはずがないのです。その点を多くの経営者や中間管理職が気付き、戦わないといけないと私は強く感じています。
まとめ
このような対応は正直疲れますが、退治した時の達成感と、自分への支持率アップは計り知れないものがあります。是非真のリーダーを目指して頑張って欲しいです。
最有力な派閥が正規のリーダーが率いる派閥であれば、健全な組織になることと思います。
悪ぶっている裏ボス派閥に負けない影響力を、勇気を出して築いていける『政治力』が正規のリーダーにも求められていると思います。