デイサービスでできる人気の「体操」~たったの10ステップで頭も使う全身体操~
身体を動かすこと
歳をとるにつれ、足や腰等の痛みが原因で身体を動かす事が億劫になってくるものです。
- 外に出る機会が減ってくる
- 閉じこもりがちの生活になる
- 身体を動かすことがなくなってくる
このような状態になると身体機能は徐々に衰え、最悪は寝たきりの生活になってしまいます。
このような状態にならない為にも、適度に身体を動かすことがとても大切なのです。
私自身が勤めるデイサービスで行っている体操を含め、利用者様に人気のある体操等をご紹介したいと思います。
たったの10ステップで頭も使う全身体操
- 深呼吸
体操をする準備をします。
この時に椅子に座っている状態で、姿勢も整えて頂きます。 - 首の運動として首を左右上下に数を数えながらゆっくりと動かします。
- 腕や肩の運動として片手ずつしっかりとあげ、肩の関節を動かしていきます。
肩を回すことでも肩関節をしっかりと動かせます。 - 手指の運動として指折りしながら数をかぞえていきます。
少し難易度をあげて、親指に人差し指⇒中指⇒薬指⇒小指と順番につけていき、小指までいったら薬指⇒中指⇒人差し指と戻っていきます。
これは指の運動と同時に頭の運動にもなります。 - 歌を歌いながらグーパー体操といって胸元でグー、前でパー等左右の手を動かしていきます。
利用者のみなさんにも一緒に歌を歌って頂くことによって手を動かすだけでなく、『歌を歌いながら手を動かす』という難易度の高いものに変化していきます。 - それに慣れてくれば、スピードをあげたり、グーとパーだけではなく、チョキとパーやグーとチョキ等色々なパターンを取り入れていっても楽しいです。
- 上半身と上肢の運動が終われば、次は足の運動に移ります。
- 椅子に座った状態で足ふみを数十回行います。
足ふみの際には手を一緒に動かしながら元気よく歩くイメージを持って頂くのも良いです。
ゆっくり足ふみをする他に少し小走り気味にスピードをつけてみても面白いです。 - 股関節を広げる運動として、片足ずつ両サイドに開いていきます。
- 足を伸ばす運動として片足ずつ前に蹴り上げます。
この際には出来るだけ膝を伸ばして頂くよう声をかけながら行います。 - 足首の運動として、座った状態で足首をグルグルと回しストレッチを行います。
そして最後にもう一度深呼吸をして体操終了です。
これは私が勤めるデイサービスで行っている体操の一部ですが、出来るだけ全身をまんべんなく動かす事を意識して、更に身体を動かすだけでなく、同時に頭も使った体操を取り入れています。
音を使った体操も人気です
他には曲に合わせて行う体操なんかも利用者様には人気です。
よく見かけるのは『きよしのズンドコ節』に合わせて身体全体を動かす体操です。
これも歌いながら身体を動かす事で、身体と同時に頭の運動にもなります。
また利用者のみなさんがよく知っている曲にする事で、楽しく身体を動かして頂けます。
その他にはなじみ深い童謡なんかもオススメです。
大体どんな曲でも1番~3番等繰り返し歌う事が多いですが、1番を歌いきる中で全身を動かしていき、それを2番の歌詞⇒3番の歌詞と同じ動きを取り入れる事で、利用者のみなさんも覚えやすくなります。
体操をする際は職員もその場に入って是非一緒に身体を動かして下さい。
なかなか体操を覚えられない利用者様や、利用を始めて間もない利用者様でもすんなりとその場に馴染める様に、職員がフォローしていきます。
一緒に体操をしながら、「次は〇〇ですよ~」と動きを説明するのも良いです。
ネットやDVDの力をかりる
「利用者のみなさんが知っている歌に合わせて体操をするとは言っても、どう合わせていけばいいの?」
こんな悩みもあるかと思います。
そんな時はネットで『デイサービス 体操』等検索をすれば、色々な体操が紹介されています。
それを参考に、事業所のオリジナル体操を作り上げていくのも良いかと思います。
それ以外にはDVDを観ながら職員も一緒に体操をしても楽しいです。
職員が見本になって体操をするのもいいのですが、意外と利用者のみなさんは職員が必死になっている所を見ることが楽しいようで、「この動き難しいですね。」「さっきの動きどんなんでしたっけ?」等話をしながら『利用者のみなさんと同等の立ち位置で一緒に楽しむ』ことにより、更に利用者のみなさんの笑顔が引き出せるかもしれません。
体操をする時に大切なこと、注意点
ここまで色々な体操を紹介してきましたが、体操を行う上で大切なのは『過度な運動は行わない』ことです。
いくら身体を動かすことが良いといっても、歳をとるにつれ身体機能は徐々に低下していくことは避けられません。
過度な運動を行うことにより、身体機能の維持や低下を緩やかにするどころか、筋を痛めたり、身体に負担をかけてしまいます。
適度な運動を提供する様に職員は心掛けます。
また身体を動かすだけではなく、『声を出す』『頭を使う』事も複合して取り入れる事により、身体機能の維持だけではなく認知症の進行予防にも更に効果的になります。