デイサービスと聞いて、皆様はどのようなイメージを思い浮かべますか?
私が利用者さんにデイサービスを勧めたとき、たいていは苦い顔をして「年寄りが集まってお遊戯するんでしょ」と言われます。
確かに昔はそうだったかもしれないですが、いまやデイサービス業界は個性を打ち出して利用者様を獲得するべく、いろいろな取り組みをされています。その種類も実に様々。
高齢になっても人生を楽しんでもらいたい、その一つの方法としてのデイサービスは、介護業界の中でもナンバーワンのおもてなし精神を持っています。
今回はその種類をご紹介させていただきます。
従来型のデイサービス
一般的に想像されるデイサービスは、定員30名前後の通常規模デイサービスです。朝9時前後に迎えが来て、施設に到着後、体調確認をして入浴、昼食後にレクをして、15時におやつで16時過ぎに家に帰ります。
と簡単に書きますとあまり楽しい感じはしないのですが、この通常規模デイも今は各施設かなり個性的。
空いた時間はたくさんあるマシンを自由に使えたり、PTがリハビリをしてくれる運動重視型のところ、手作業として小物を作ったりして時間を過ごし、カラオケやマージャン等、好きなことをして午後の時間を過ごすところ、おやつは利用者も一緒に手作り、レクや行事は職員が知恵を絞って出し物や余興をし、とにかく笑って一日を過ごすところ等、お遊戯というイメージからはかけ離れて、「楽しめる場所」を追求されています。
地域密着型デイサービス
定員10名前後の小規模デイサービスは、現在地域密着型サービスとして、その市町村に住んでいる人しか利用できないようになっています。
小規模デイは大きく二種類に分かれ、前述した通常規模を少人数にしたデイサービスと、半日リハビリデイが主流となっています。
少人数デイは、一日の流れは大きく通常規模とは変わらないのですが、職員との距離が近い分認知症の方の利用が多いです。
特に普通の一軒家を改装した古民家風のデイが増えており、そういった場所ですと畳があったり縁側があったり、庭で作物を栽培するなど、まるで家にいるかのようなのんびりした空間が流れています。
こういったデイでは大きなレクを激しくするよりも、皆で洗濯物を畳んだり、テーブルゲームをして過ごすことが多く、延長サービスやお泊りをしている所もあります。
半日リハビリデイは、レクや食事、入浴はいらない、とにかく運動して元気になりたいという高齢者からのニーズが高く、数年前から増えてきました。このリハビリデイを紹介するときには、私は「高齢者のスポーツジムです」と説明しています。
マシンをいくつか並べ、それを順番に行う他、空いた時間は体操やホットパックをするなど、なかなか忙しいスケジュールで半日を過ごします。朝9時頃から12時半頃までの午前の部、13時半頃から17時頃までの午後の部に分かれていて、自分の生活に合った時間帯に利用できるのも魅力の一つです。
職員も介護職というよりもジムのインストラクターのように、マシンの操作の補助や体操指導を行っています。
リハビリデイはしっかりした方が多い傾向にはありますが、もちろん介護施設ですので、トイレや移動に介助の必要な方でも利用されています。
まとめ
ケアマネをしていて一番難しい仕事がこのデイサービスを探すことで、利用者様の趣味や希望、将来像をしっかり聞き取って、ここというデイのパンフレットをたくさん抱えてプレゼンに望みます。それが実って楽しく通ってもらえたときの達成感はケアマネ冥利につきると言っても過言ではありません。
ほとんどのデイは、一回は無料体験利用が可能ですし、合わないなと思ったらいくらでも変えていただければ良いとおもいます。介護サービス全てがそうですが、デイは特にイヤイヤ通うものではありません。自分の生活、人生を楽しく、良いものにする為に利用するサービスです。
高齢になり、体が動きにくくなっても、人と話をしたり笑ったり、運動することはやはり楽しみなもの。そのためにデイサービスも頑張っています。
ぜひ皆様に、楽しいデイサービスを見つけて通ってもらいたいなと願っています。