誰だってはじめは新人だった!介護業界の先輩に聞いた新人時代のエピソード
毎日怒られてばかりで辛い...。新人介護職員の皆さん、こんな悩みを抱えていませんか?
夢を持って介護業界に入ったはずなのに、分からない、できないことだらけで怒られてばかり。「何で私だけがこんなに怒られるの?」と嫌になってしまうかもしれませんね。
介護の仕事がしんどい、失敗してばかりで辛い、初日だけどもうすでに辞めたい……様々な辛い気持ちを押し殺して、新人の皆様はお仕事をしているのではないでしょうか?
でも安心してください。新人時代に怒られるのは当たり前のことです。そして、職場にいる”何でも仕事をテキパキとこなす先輩”にだって、新人時代はありました。
そこで今回は、介護業界で長く活躍している先輩に、新人時代のエピソードを聞いてみました!
皆さんも先輩のエピソードをみて、やっぱりこの悩みって介護職あるあるなんだなと思っていただければ幸いです。
先輩達の新人エピソード
そもそも、先輩達は新人時代にどんなことで怒られていたのか、見てみましょう。
名前が覚えられない
まず新人介護職員の悩みとして挙げられたのは、利用者様の名前を覚えられないこと。
厚生労働省の調査によると介護施設の高齢者の定員は平均69.3人なので、その人数分、名前と顔を結び付けて覚えるのは確かに大変です。
名前を覚えるコツとしては
1.会話の中で、相手の名前を意識的に声に出す。
2.名前について「珍しい苗字ですね」や「どこのご出身ですか?」と由来を聞くなどして会話してみる。
3.同じ苗字の知り合いや、有名人を思い出す。
等、別の自分にとってなじみのあるイメージと結び付けたり、声に何度も出すことによって脳に定着しやすくなりますよ!
着脱介助がうまくできない
続いての介護士あるあるは着替え介助に手間取ってしまうこと。
着替え介助とは、自身自身の力で衣類の着脱をすることが難しい方の着替えを介助することを言います。着脱介助や、更衣介助とも呼ばれていますね。
利用者様の身体の清潔を保つためなど、健やかにストレスなく過ごして頂くためにも、衣類の着替えのお手伝いは避けて通れません。
そうは言っても、体に麻痺がある方や寝たきりの利用者様の方の着脱介助は難しいです。方法を間違えると逆に利用者の方に痛みを与えてしまったり、精神的苦痛を与えてしまうでしょう。
なので、新人介護士がうまくできないと悩むこともあるあるのようです。
着替え介助に関して、やり方やコツを知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
盛り上がらないレクレーション
介護施設内で実施する、レクリエーションに苦手意識を持つ方も多いようです。
この方のように
・盛り上がらない
・企画内容がワンパターン化してきて飽きられないか心配になる
・そもそも準備として職員同士で打ち合わせをしたり、使う備品を用意したりするのが大変
と様々な悩みを皆さん抱えています。
趣向もバラバラな利用者様全員に楽しんでもらうレクリエーションをすることは難しく、利用者様全員を盛り上げることができずに「介護レクが辛い」と感じてしまうのも介護士あるあると言えるでしょう。
そんなレクリエーションのコツを知りたい!という方は介護職必見!レクリエーション運営の6つの心得の記事をご覧ください。
上司が頼りない
続いての新人あるあるは、上司が頼りにならないせいで辛いといったもの。
確かに少し調べればわかるようなことを何でもかんでも教えてほしいというのは、上司にとって迷惑な話かもしれません。
しかし業務をこなす中で調べても分からないようなことが出てくるのは必然とも言えます。
それを「聞く前に調べなさい」と怒られるのは理不尽としか言えないですよね。
他にも
「利用者様の為にもっと改革していきましょう、と志は立派なのに実際は現場の介護士に任せて自分は何もしない上司」
「いつも不機嫌でとげとげしい態度をとるので、周囲にいつも気を使わせている上司」
など様々な合わない上司の下で働き、疲弊し続ける介護士の声もありました。
心身ともに限界を迎える前に、施設長や外部のパワーハラスメントの相談に乗ってくれる機関に相談し、それでも変化がなければ転職で職場を変えることも検討した方がいいでしょう。
きつすぎる入浴介助
入浴介助も新人が抱える悩みあるあるとして、良く挙げられていました。
入浴介助は、そもそも体力が必要です。着替え介助に始まり浴室までの移動させたうえで、利用者様の体を支えつつ浴室の椅子に座らせたりしなければいけないので、足腰にかかる負担も尋常ではありませんよね。
そもそも浴室は滑りやすいので、転倒など万が一のことが発生すれば利用者様の安全を脅かすことに繋がります。
そういった意味でも細心の注意を払わなければいけないのに、遅いと叱られてしまうのはやるせないの一言に尽きます。
そんな入浴介助のコツを知りたい方は入浴介助のコツ5点!先輩介護福祉士が教えます!をご覧ください。
食事介助にスピードを求められる
食事介助が遅いと叱られるのも新人あるあるですね。
食事介助を急いで誤嚥などの事故が発生しては元もこうもありませんし、日によって違う利用者様のペースに合わせるのは基本でしょう。
新人の仕事が遅いという前に、用意された食事の量はそもそも適切なのか、食事介助の職員の数は足りているか、職員のレベルを加味した担当になっているのかなど、様々な施設側に考えてもらいたいのですが、現実はそうもいきませんよね。
食事介助のやり方についてもっと知りたい方は介護士必見!食事介助のノウハウをご覧ください。
先輩が年下でやりにくい
介護職は資格を持っていなくとも挑戦でき、40代や50代といった一般的に転職が難しくなってくる年代層でも介護業界は転職しやすいです。
そのため先輩介護士が自分よりも若いといったことも往々にしてあるのですが、やはり自分の力の衰えを指摘されて怒られたりするのは辛いですよね。
このように先輩たちも初めは仕事のこと、言葉遣いのことなど、様々なことで怒られていたようです。
新人の頃は初めての慣れないことだらけのため、怒られても仕方のないとは思いながらも実際叱られ続けると、みるみるうちにやる気や自信といったものは失われていきます。
先輩達の心の支えは利用者様
そんな辛い中で、先輩達はどのように乗り越えたのでしょうか?
でもある日、管理者に「もう安心して任せられるよ」と言われ、また利用者様に「会えると安心する」と言われ、頑張って続けて良かったと思いました。
一生懸命頑張っていると、利用者様からねぎらいの言葉頂けると、もっと頑張ろう!って思います!
特に私は老健勤務が多いので、休み明けに体調を崩されて緊急搬送された方がいらっしゃって「あの日、寝て頂く時『明日も元気で起きて来てね』と声掛けをしておけば良かった」と思う様になりました。
それ以来声掛けをするようにしていたのですが、ある時に利用者様に「ありがとう」の声を頂けて、とても嬉しかったことを覚えています。
先輩達の声を聞いてみると、怒られて辛い中でも、利用者様の存在が支えになっていたようですね。
介護職としてやっていく中で心が折れそうになるくらい怒られて、嫌になっている方もいるでしょう。でも怒られるのも新人時代の特権です。
頑張っていれば、必ず誰かは見てくれています。今は辛いかもしれませんが、皆さんを待っている利用者様のためにもくじけずに頑張っていきましょう!