介護職必見!利用者とのトラブルと4つの対処方法
介護施設で働いていると、利用者様と様々なトラブルが起こることもあります。普通はその場で対処できるものが多いですが、中には対処が難しい問題もあります。
職員の中には社会経験が少ない若い人もいて、利用者とのトラブルに上手く対処できず、辞めた人もいます。
そんな経験から、私の職場では定期的に会議を行い、困難なトラブルは皆で解決していこうということになりました。
その中で、私が体験した利用者(以下Aさん)とのトラブルと、その解決方法についてお伝えしていきます。
注文が多いAさん
Aさんは比較的介護度が軽い人です。認知症はなく、足が不自由な女性の方です。最初にお会いしたときは、「とても上品な方だな」というものでした。
しかし生活に慣れてくれると、Aさんは「朝はこの納豆がいい」「ここの施設のお風呂は入りたくない」と要求してくるようになりました。
最初は対応していた職場も、徐々に「面倒だな」と感じるようになりました。
また、Aさんのご家族も難しい人でした。Aさんのケアの方法に難をつけて、「ここはこうした方がいい」と、しょっちゅうクレームをつけてきました。
加えて兄弟同士の仲が悪く、施設で喧嘩をすることもありました。
あの職員がコワイ
ある日、Aさんのご家族が「Aさんがあの職員(以下Bさん)がコワイと言っていた。何をやっているのだ」と施設にクレームを入れました。
話を聞くと、Bさんが夜勤中、Aさんの部屋を細かく巡視したり、トイレ誘導に必要以上に手を貸していたりしていたので、それをAさんが「コワイ」と感じたとのことでした。
事実を確認するためBさんに話を聞くと、「あまりAさんと関わっていないので、どこまでやっていいのか分からなかった」とのことでした。
それ以来Aさんは居室にひきこもるようになり、食事も取らなくなりました。
Aさんへの対処方法
上記の件があり、職員全体でAさんへの対処方法を考えることにしました。まず挙げられたのは、
ということです。Aさんが自分でできることはやってもらい、必要な部分だけ介助を行うというケアで統一することにしました。
次に
ということです。介護施設は共同生活の場所です。自分だけ「あれしたい」「これしたい」と要求するのではなく、ある程度は施設のルールを守って頂くようにと、Aさんにも伝えていこうという方向になりました。
3つ目に
ことも行いました。他ユニットの職員がヘルプできたときには、まずAさんに声をかけ認識してもらいます。職員のBさんに関しては、しばらく距離を離して様子を見るという方向になりました。このケア方針が決まってから、職員全員が同じようにAさんに接していくようにしました。最初は嫌な顔をしていたAさんですが、徐々に受け入れるようになりました。
そして最後に
という姿勢を統一することにしました。介護施設には若い職員もいます。Aさんのご家族は、特にその若い職員がキツく言われることが多いです。
そんな時は、毅然とした態度で接するようにすることになりました。
それでも話が長引くようであれば、ベテランの職員か事務所の職員と話をしてほしい旨を伝える様、徹底しました。また、ご家族同士の問題に施設を巻き込まないでほしいことも伝えました。
こうした姿勢を統一することで、Aさんのご家族からのクレームも段々少なくなりました。
まとめ
以上が、私が体験した利用者とのトラブルと、その対処方法です。
人相手の仕事は、時に大きな問題を抱えます。特に高齢者の場合、人生経験が豊富なので、一筋縄ではいきません。
そんな時は、職員全員の力を合わせて問題解決に取り組むことが大切だと、今回のケースで学びました。