若年性認知症になると家族の支援だけでは生活が難しくなり、介護サービスを受けることになるでしょう。ここでは、若年性認知症の方はどのような介護サービスを受けることができるのかについてご紹介していきます。
40歳以上であれば介護サービスが受けれる
介護サービスは高齢者だけが受けれるものだと考えがちですが、実は40歳以上で若年性認知症と診断されれば介護保険を使うことが出来るのです。
高齢者と同じように使えることが出来、1割負担で受ける(人によっては2割)ことが出来ます。
よく若年性認知症は障害サービスなのではと思う方もいますが、障害サービスと介護保険のサービスを受ける場合は介護サービスが優先されるという決まりがあるのです。
最も多いのはデイサービス
若年性認知症の方が利用されているサービスの中でも最も多いのはデイサービスです。デイサービスは昼間だけ施設に通うサービスであり、食事や入浴、リハビリなどが提供されます。
若年性認知症の方が利用する目的としては、家族の介護負担の軽減が最も多いとされています。
若年性認知症の方は体が元気ですので、自宅で長時間みるのは家族の負担が非常に多いですし、入浴など自宅で行おうとすると非常に大変なのです。
そのため、日中だけ預かってもらえるデイサービスが人気であるといえます。その他とショートステイも若年性認知症の方はよく利用されるサービスの一つです。
短期間ですが宿泊が出来ますので、家族の介護負担を大きく軽減することが出来て非常に喜ばれるサービスです。
施設への入居の注意点
デイサービスやショートステイを使用しても、自宅での生活が難しい場合があります。進行した若年性認知症は問題行動が非常に多くなり、片時も目を離せないような状態になってしまうことが多いからです。
家族の介護負担が増えて、家族もうつ状態などになってしまうことがあります。
そんな時最も選択されるのは施設への入居です。しかし、施設への入居をするのは注意点があります。
その一つとしては、基本的に介護施設は高齢者が中心の施設です。そのため、どうしてもサービスとしては高齢者向けのサービスが大半です。まだまだ若い認知症の方は物足りないことが多いかもしれません。
また、周りが高齢者のため「自分がいる場所じゃない」と入居を拒否するかもしれません。最初の内は家族が頻繁に面会をして、出来るだけ居場所を作ってあげるようにするのがポイントです。
また施設によっては若年性認知症の受け入れを得意としている施設もあります。
そういったところであれば、職員が若年性認知症の対応に慣れていますので、より良いケアを実施できることが多いです。
若年性認知症との付き合い方
若年性認知症は元気に過ごしている方が急になる病気です。そのため、周りとして困惑しますし、本人も混乱してしまうでしょう。
しかし、骨折やがんと同じように若年性認知症は病気です。病気だからと割り切って考えることも時には必要です。
また、現在では若年性認知症を支援する団体や、若年性認知症を持つ家族が集まる会などがあり、サポート体制としては以前よりも随分整ってきています。そういった機関を利用しつつ、若年性認知症と本人も家族もうまく付き合っていくことが大切なのです。
まとめ
若年性認知症でも介護サービスが受けれますので、日常生活はある程度サポートしてくれるでしょう。しかし若年性認知症ならではの苦労もありますので、施設へ入所するときなどは十分に慎重に選択をするようにしましょう。
もし分からないことがあれば、ケアマネジャーに相談をするなどをして頼ることも大切だと認識しておきましょう。決して一人で抱えないことがうまく付き合うポイントであるといえます。