未経験から介護職への転職を考えているものの、「本当にやっていけるのか」「辛い仕事なのでは」と不安を抱えていませんか?
介護の仕事は人の役に立てるやりがいのある職業ですが、未経験者にとっては分からないことも多く不安を感じるのは当然です。
しかし、業界の実情を理解し、必要な知識を身につけることで、未経験からでも安心して介護職に転職することができます。
この記事では、「未経験でも介護職は務まるのか」「資格がなくても大丈夫なのか」「給与や休日はどうなっているのか」といった転職前に知っておきたいポイントを詳しく解説します。また、介護職の魅力や、働きやすい職場の選び方、転職を成功させるためのコツについても紹介します。
介護未経験者が抱える不安|転職前に知りたい8つのこと
介護職に興味はあるけれど未経験だから「辛いのではないか」「自分に務まるのか」と不安を感じている方も多いかもしれません。しかし、実際には未経験から介護職へ転職し活躍している人も多くいます。
転職前に業界の実情や仕事のポイントを押さえておけば、不安を軽減し自信を持って新しいキャリアをスタートできるでしょう。それでは、未経験から介護職に挑戦する際に知っておくべき8つのポイントを詳しく解説します。
未経験で介護職は辛いと感じるのか
介護職は「体力的に厳しい」「覚えることが多い」といった印象を持たれることが多いですが、実際に働く中で辛さを感じるかどうかは人によって異なります。
例えば、入浴や移乗の介助などでは体を使う場面が多く、最初のうちは疲れを感じることもあるでしょう。また、利用者や同僚とのコミュニケーションが求められるため、人間関係にストレスを感じることもあります。
しかし、介護の仕事は経験を重ねることで慣れていくものです。教育制度が整った職場を選べば、未経験からでも無理なく仕事を覚えられます。最初は大変に思うことがあっても、続けていくうちに自分なりのやりがいを見つけられるでしょう。
資格がなくても大丈夫か
介護職に就くために必ずしも資格が必要というわけではありません。無資格でも働ける職場は多く、例えば介護助手として食事の配膳や掃除、利用者の話し相手といった業務を担当することも可能です。
ただし、資格を取得すればできる仕事の幅が広がり、給与アップやキャリアアップにもつながります。「介護職員初任者研修」などは、働きながら取得できる資格の一つです。資格取得支援制度を利用できる職場を選ぶと、費用の負担を軽減しながらスキルアップできるでしょう。
給与は低いのか
介護職は給与が低いというイメージがありますが、実際には働く施設の種類や資格の有無によって大きく異なります。
介護職の平均給与(2023年時点)
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- 無資格・未経験:月収18~22万円
- 介護福祉士(国家資格):月収25~30万円
- 施設管理職:月収35万円以上
また、夜勤手当や資格手当、処遇改善加算(国の補助制度)によって、給与アップが可能です。特に、資格取得やスキルアップを積極的に行えば、年収アップのチャンスもあります。
夜勤の業務内容について
介護職には日勤と夜勤があり、夜勤は体力的に不安を感じる人もいるでしょう。夜勤では利用者の見守りや排泄介助、巡回業務、緊急時の対応などを担当します。夜間は日中ほど忙しくはないものの突発的な対応が求められる場面もあります。
夜勤の勤務形態は職場によって異なり、月に数回のシフト制が一般的です。夜勤手当が加算されるため、収入面ではメリットが大きいと感じる人もいます。慣れるまでの間は負担を感じるかもしれませんが、リズムをつかめば夜勤の働き方に魅力を感じる人も少なくありません。
年齢制限はあるのか
介護職は年齢に関係なく働きやすい職種の一つです。しかし年齢に応じたメリットもあります。
年齢ごとのメリット
- 20~30代:体力を活かして活躍しやすい。未経験からのキャリアアップが可能。
- 40~50代:コミュニケーション力を活かし、利用者との関係を築きやすい。
- 60代以降:パートやアルバイトでの勤務も可能。介護経験がなくても採用されやすい。施設によっては、定年を設けている場合もあるため、長く働きたい場合は事前に確認しておきましょう。ただ、介護業界全体として人手不足が続いているため、未経験でも積極的に採用している施設は多くあります。
男性でも採用されるのか
介護職は女性が多いイメージがあるかもしれませんが、男性の需要も高まっています。特に、移乗や入浴介助などの体力を要する業務や同性介助を希望する男性利用者の介助など、男性ならではの役割を果たせる場面もあります。
最近では男性の介護職員が増えており、特別養護老人ホームや訪問介護などの現場では特に採用が進んでいます。未経験でも研修を受けながら成長できる環境が整っているため、性別に関係なく挑戦しやすい職種といえるでしょう。
仕事を覚えるのは大変か
未経験から介護職に転職すると最初は覚えることが多く大変に感じるかもしれません。
利用者ごとのケアの方法や介護技術、業務の流れを習得する必要がありますが、教育制度が整った職場では研修やOJTが用意されているため、少しずつ慣れていけます。
また、実践を通じて学ぶことが多いため積極的に先輩職員に質問することが大切です。事前に介護の基礎知識を学んでおくことで、仕事に対する理解が深まりスムーズに業務に馴染むことができるでしょう。
休日は少ないのか
介護職はシフト制が多いため、土日休みとは限りませんが、しっかりと休みを取れる職場もあります。特にデイサービスや訪問介護では日勤のみの勤務が多いため、規則的な生活を送りたい方には適しています。
また、有給休暇の取得率が高い職場も増えており希望休を取りやすい環境が整っているケースもあります。休日の形態は職場ごとに異なるため、転職前にしっかり確認しておくと安心です。
介護未経験でも大丈夫!介護職の魅力とやりがい
介護職は「未経験では難しい」「辛そう」といったイメージを持たれがちですが、実際にはやりがいを感じながら長く働ける職業の一つです。人の役に立つ喜びを実感できるだけでなくスキルを身につけて成長できる環境も整っています。
さらに介護業界は性別や年齢を問わず求人数が多く、未経験からでも資格を取得しキャリアアップを目指せる点も魅力です。ここでは、介護職ならではの魅力ややりがいについて詳しく解説します。
人の役に立てる喜び
介護職の大きな魅力の一つは直接的に人の役に立つ実感を得られることです。
利用者の生活を支え、日々の小さな変化に寄り添うことで、「ありがとう」という言葉をもらえる機会も多くあります。
特に未経験から介護職に転職した人の中には、「初めての仕事でも感謝されることが多くやりがいを感じる」と話す方が多いです。
また、介護職は単に身体的なサポートをするだけでなく、利用者の心のケアも大切な役割です。話し相手になることで利用者の孤独感を和らげたり、生活に楽しみを見出してもらったりすることも重要です。自分の関わり方次第で利用者の表情や生活が変わっていくのを実感できるのは、他の職種にはない大きな魅力といえます。
成長を実感できる環境
介護職は、経験を積むことで確実にスキルアップできる仕事です。未経験のうちは介助の仕方や声掛けのタイミングに戸惑うこともありますが、現場での実践を通じて徐々に慣れていきます。また、施設によっては新人研修やOJT(実務指導)が充実しており、初めての方でもしっかりと学べる環境が整っています。
さらに、介護職には多くの資格が存在し、キャリアアップを目指しやすい点も魅力です。
たとえば、介護職員初任者研修を取得すると、基本的な介助技術を学べるだけでなく、仕事の幅も広がります。さらに、実務経験を積むことで介護福祉士やケアマネージャーといった専門職へのステップアップも可能です。こうした学びと成長の機会が多い点は、未経験からでも長く続けやすい理由の一つです。
性別・年齢を問わず求人が豊富
介護業界は、慢性的な人手不足のため、未経験者や異業種からの転職希望者を積極的に受け入れています。年齢や性別を問わず、多くの人が活躍できる職場が多いのも特徴です。
特に女性はもちろん、男性の介護職員の需要も高まっています。体力を活かした業務や、男性の利用者に対するケアを担当するなど、男性ならではの役割が求められる場面もあります。また、50代や60代から介護職にチャレンジする人も多く、人生経験を活かした対応が求められる場面も増えています。
未経験者でも安心して働ける職場が多く、幅広い層の人が活躍できるのが介護業界の特徴です。
未経験でも資格取得でキャリアアップが可能
未経験からでも資格を取得すればキャリアアップが可能なのが介護職の大きなメリットです。介護業界には働きながら資格を取得できる制度が整っており、実務経験を積むことでより専門的なスキルを身につけることができます。
例えば、「介護職員初任者研修」は介護の基礎を学べる入門資格で、未経験者向きの資格です。さらに、実務者研修を修了し介護福祉士の資格を取得すれば、給与アップやキャリアの選択肢が広がります。最終的にはケアマネージャーや施設管理者として、より責任のあるポジションに進むことも可能です。
未経験からでも資格を取得しながら着実にステップアップできるのが、介護職の大きな魅力です。転職を考えている方は、資格取得支援のある職場を選ぶことで、よりスムーズにキャリアを築くことができるでしょう。
介護未経験者が働きやすい職場選びのポイント
介護職への転職を考える際、働く環境はとても重要な要素です。職場の環境によっては、教育体制が整っておらず業務の負担が大きくなることもあります。そのため、未経験者でも安心して働ける職場を見極めることが大切です。
教育制度がしっかりしているか、人間関係が良好か、資格取得支援があるかなど、転職前に確認しておくべきポイントを押さえておけば、スムーズに仕事を始められるでしょう。
ここでは、介護未経験者が安心して働ける職場を選ぶためのポイントを詳しく解説します。
教育制度が整っている
未経験から介護職に転職する際、最も不安に感じるのは「仕事を覚えられるかどうか」ではないでしょうか。そのため、教育制度が整っている職場を選ぶことが重要です。
介護施設の中には、入職時に新人研修を行い、基本的な介助方法や接遇マナーを学べるところがあります。また、先輩職員がマンツーマンで指導するOJT(On-the-Job Training)を実施している職場もあり、実際の業務を通じてスムーズに仕事を覚えられる環境が整っています。
さらに、資格取得をサポートする制度がある職場なら、働きながら「介護職員初任者研修」や「実務者研修」を受講しスキルアップを図ることも可能です。教育体制がしっかりしている職場を選ぶことで未経験からでもスムーズに業務に慣れることができるでしょう。
職場の人間関係が良好である
介護職はチームワークが重要な仕事です。そのため、転職先の人間関係が良好かどうかは、未経験者が働きやすい職場を選ぶ上で非常に重要なポイントになります。
逆に、職場の雰囲気が悪いと、仕事のストレスが増え、長く続けることが難しくなることもあります。しかし、実際に働く前に職場の雰囲気を把握するのは簡単ではありません。転職先を選ぶ際には、口コミや施設の評判をチェックするのも有効な手段です。
また、多くの介護施設では採用面接の際に職場見学を実施しています。見学時には以下のポイントを参考に職場の人間関係をチェックしてみましょう。
1. 面接時に職場の雰囲気を確認する
・スタッフ同士のコミュニケーションが活発か
仕事中のスタッフ同士が声をかけ合い、協力しながら働いているかを観察しましょう。面接時にすれ違った職員が気持ちよく挨拶をしてくれるかもポイントです。
・職員の表情や態度
忙しい中でも、スタッフが笑顔で働いているか、無表情で疲れ切っている人が多いかどうかも観察しましょう。
・新人スタッフがどのように扱われているか
新人スタッフが孤立していないか、先輩職員が積極的にフォローしているかを確認しましょう。新人が放置されている職場は人間関係が悪化しやすい傾向にあります。
2. 面接時に「離職率」や「定着率」について質問する
・「新卒や未経験で入った方の定着率はどのくらいですか?」
・「直近1年での離職率はどのくらいでしょうか?」
・「この施設で長く働いている人の特徴は?」
定着率が高い職場は働きやすい環境が整っている可能性が高いです。逆に、明確な回答を避ける、または離職率が高い場合は、職場の人間関係や労働環境に問題があるかもしれません。
資格取得支援がある
未経験から介護職に転職した場合、最初は無資格で働くことも可能ですが、キャリアアップを目指すなら資格取得が欠かせません。そのため、資格取得を支援してくれる職場を選ぶことをおすすめします。
例えば、「資格取得費用の補助」を行っている施設では働きながら介護職員初任者研修や実務者研修を受講でき、金銭的な負担を抑えることができます。また、資格取得後に給与アップや昇進のチャンスがある職場も多いため、長期的にキャリアを積んでいきたい人にとってメリットが大きいでしょう。
規模の大きい施設を選ぶべきか
介護施設には小規模なグループホームやデイサービスから、大規模な特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームまでさまざまな種類があります。未経験者が働きやすい環境を選ぶためには、施設の規模にも注目することが大切です。
大規模な施設では、職員の人数が多く業務が分担されているため、未経験者がいきなり多くの仕事を抱える心配が少なくなります。また、教育体制が整っていることが多く、研修やOJT制度が充実しているケースもあります。
一方で、小規模な施設ではアットホームな雰囲気で働けるというメリットがあります。利用者との距離が近いため、より個別に寄り添ったケアができる点も魅力です。ただし、人手が少ない分、幅広い業務をこなさなければならない可能性もあるため、事前に仕事内容をしっかり確認することが重要です。
未経験から介護職への転職を成功させるポイント
未経験から介護職への転職を目指す際、何から始めればよいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
介護業界の基礎知識を身につけておくことで、入職後の不安を軽減できるだけでなく、資格取得を視野に入れることでキャリアの幅も広がります。また、転職活動では効率的に情報を集めることが成功のカギとなります。
応募前にしっかりと情報を集め、自分に合った職場を選ぶことが大切です。ここでは、介護職への転職を成功させるために知っておきたいポイントを詳しく解説します。
転職前に介護の基礎知識を学ぶ
未経験から介護職に転職する場合、事前に基礎知識を身につけておくことでスムーズに業務に適応しやすくなります。介護業界の仕事内容や求められるスキルを把握することで、入社前に想像していた仕事内容とのギャップが軽減できるでしょう。
まず、介護職の基本的な業務として「身体介護」「生活援助」「レクリエーション」「記録業務」などがあります。
身体介護とは、利用者の食事や入浴、排泄の補助を行うことです。生活援助は、掃除や洗濯など、日常生活のサポートを指します。また、利用者とのコミュニケーションを深めるためのレクリエーション活動や、業務内容を記録する事務作業も重要な業務の一部です。
これらの業務を事前に学ぶには、介護の基礎知識を解説した書籍を読む、YouTubeなどの動画教材を活用する、または介護業界のセミナーに参加するといった方法があります。特に、厚生労働省や自治体が提供している無料の介護研修も役立つため、活用すると良いでしょう。
資格取得を目指してスキルアップする
介護職は無資格でも働ける職場が多いですが資格を取得することで業務の幅が広がり、給与やキャリアアップのチャンスも増えます。特に、長く介護業界で働きたいと考えている人は、資格の取得を視野に入れるとよいでしょう。
未経験者向けで最初におすすめの資格は「介護職員初任者研修」です。この資格は、介護の基本的な知識や技術を学ぶことができ、未経験者でも比較的短期間で取得できます。続いて、より実践的な知識を学べる「実務者研修」を修了すると、国家資格である「介護福祉士(ケアマネージャー)」の受験資格を得ることができます。「介護福祉士(ケアマネージャー)」として経験を積むと将来的にマネジメント業務へとキャリアを広げることもできます。
また、資格取得支援制度を提供している職場を選ぶのも一つの方法です。特に、特別養護老人ホームや有料老人ホームでは、資格取得をサポートする制度が充実していることが多く、働きながらスキルアップを目指すことが可能です。
転職サイト・転職エージェントを活用する
未経験から介護職への転職を考える際、仕事の内容に興味があっても職場の環境が合わず、続けられなくなるケースもあります。そのため自分に合った職場を見つけることがとても重要です。
そこで介護業界に特化した転職サイトや転職エージェントを活用することで効率的に希望の職場を見つけることができます。
特に未経験から介護職への転職を成功させるためには、介護業界に特化した転職サイト「リスジョブ」をぜひ活用してください。「リスジョブ」は一度の登録で複数の人材紹介・派遣会社に同時登録できるため効率的に転職活動を進めることができます。また、日本最大級の求人数を扱っており、未経験者向けの求人も豊富です。
まとめ
未経験から介護職へ転職する際、「辛いのでは」と不安を抱える方も多いですが、実際には資格がなくてもスタートできる仕事は多く、働きながらスキルを磨きキャリアアップを目指すことができます。
また、職場環境を見極めることも重要です。教育制度の充実度や人間関係の良さ、資格取得支援の有無などをチェックすることで、あなたに合った職場を選ぶことができます。さらに、転職サイトを活用すれば希望する条件に合った求人を効率よく探すことができるため、転職活動をスムーズに進めることができます。
未経験からの介護職への転職は決して難しいものではありません。介護職への第一歩を踏み出すために転職サイト「リスジョブ」をぜひ活用してみてください。